相互扶助制度を理解していますか?

相互扶助って何?

「『生命保険営業の仕事を始める』と友人に話すと、困惑されるんです」と聞くことがよくあります。
私も幼馴染に「生命保険会社で営業の仕事を始める」と伝えたところ、「私に保険の話をしたら友達の縁を切る」と一刀両断されたことがあります。
こんな過激な反応をされた原因は、私自身にも問題があるのかもしれませんが、一般的に友人が携わる職業としての評価は高くはないようです。
その理由は、生命保険会社の黒歴史がいろんな形で広がったからではないでしょうか。
でも、その低い評価は「誤解だ」と、今はきっぱりと言えます。

そもそも、保険制度ってひと言で表現すると「相互扶助制度」なのです。
検索サイトを巡っていると「相互扶助制度とは社会、組織の構成員同士が互いに助け合うこと」とあります。
お互いに助け合う制度で作られたものが「生命保険」や「共済」であり、同じ仕組みで「社会保険制度」もできています。
わかりやすい表現で書いてあるサイトを発見したので紹介しますね。

困っている人がいたら、「たすけたい」と思う人が多くいますよね。「相互扶助」の「相互」はお互いにという意味です。
「扶」も「助」もたすけるという意味で、「扶助」となると力を添えてたすけるという意味を持ちます。共済や保険も、みんなでお金を出し合って、何かあった人が共済金(保険金)を受け取ります。普段は他の人をたすけていることになりますし、自分が共済金(保険金)を受け取るときには、他の多くの人が支払ったお金から支払われます(=多くの人にたすけられます。)。
たすける、たすけられるは、その時々のこと。
長い人生、いつたすける側になるかたすけられる側になるかは、わかりません。』

一般社団法人 日本共済協会HP
「共済って、いったいどんなの?」より

困った人を、困らなかった人が支払ったお金で助けるのです。

「販売員」ではなく「募集人」

日本で保険営業をしている人のほとんどが、一般課程試験(財団法人生命保険協会が実施している生命保険の販売資格試験)に合格すると金融庁長官に登録の申請を行い、募集人として登録することができます。
販売資格をとって「生命保険募集人」として仕事ができるわけです。
決して「販売員(売る人)」ではありません。
所属する会社の募集人として「生命保険制度(個別の商品)に賛同してくださる方を募集」して歩くわけです。
賛同し、その制度に加入したいと意思表明をし、保険料を払うことで権利が発生します。
「困った時には助けてもらえる権利」を得るわけです。
困らない時の保険料は、困った人を助けるために使われていますから、有効活用なのです。
「払った保険料が返ってこないのはおかしい!」と言う方がいらっしゃいますが、「困った時にだけ助けてもらおう」という考え方のほうがおかしいのではないでしょうか。
ですが、保険料は貯金や預金のように「預けている」と誤解させた責任は、提案する側にもあったのではと思います。
加入してもらったから「ありがとうございます」ではないのに、成績欲しさに加入だけのためのセールスをしてきたのではないかと反省する必要があります。

「あなたに出会えてよかった」と…

「あなたに出会ってよかった」といわれる担当者になれていますか?
大切な人に「生命保険制度の話」を伝えていますか?
1件欲しさの押し売り営業は、自分の首をしめます。
だからこそ、「相互扶助制度」ってなんだろうと、真剣に考えてみてほしいのです。
こんな大切な仕事は他にはありません。
たくさんの誤解を解くためにも、「相互扶助制度は社会の大切な仕組み」であるということを理解して、お客様に提案をしてください。
そうすることで、「あなたに出会えてよかった」とお客様から言われる「募集人」になれるはずです!

 

次回は、相互扶助の歴史
笑顔配達人 池田 かおる